気になった看板類

ちょっと気になった看板類(113)

タクシーの後部左座席の前にあったボートレースの広告です。「姫たちだってLet's Boat Race」と書かれています。運転手さんの了解を得て撮影しました。「ボートレースをしよう」と呼びかけているようです。女性ファンも増やしたいとの意図が読みとれます。

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2019年10月29日撮影

英語で let's は勧誘を表し、後には動詞の原形が来なくてはなりません。ここでは、例えば Let's enjoy Boat Race. とすべきでしょう。


「Let's」を「~しよう」に対応させ、カタカナの「レッツ」の後に名詞を持ってくる用例も見られます。私が購読している「いつでも元気」(全日本民医連)という雑誌にも、「レッツ体操」というページがあります。英語でもない、日本語でもない雰囲気だけの用法でいただけません。

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2020年5月17日撮影

前回、「ちょっと気になった看板類(112)」

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ちょっと気になった看板類(112)

久留米市には「えーるピア久留米」と称する多目的施設があります。鉄筋コンクリート4階で面積は約1万平方メートルあります。大・中・小会議室、音楽室、美術室、調理室、和室、茶室のほか体育館もあります。非常に使い勝手がよく私もよく利用します。

ところで、入り口には「えーるピア久留米 L-PIA KURUME」という標識が掲げられています。「えーるピア」が「L-PIA」? 奇異に感じてしまいます。


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施設紹介資料では、「えーるピア」という名の由来を次のように説明しています。「生涯学習を象徴する〈学び(learning)〉、女性問題を含むすべての人権の尊重と差別の解消を表す〈自由(liberty)〉、消費生活など人々の暮らしを表す〈生活(life)〉の頭文字〈L〉と、応援や支援を意味するエール(yell)をかけて、「えーる」とし、また、理想郷・理想社会という意味のユートピア(utopia)と合成し、市民の皆さんにエールを送る施設、また、市民同士がお互いにエールを送り合う施設を意味する」と書かれています。

確かに、施設のなかには生涯学習センター、男女平等推進センター、人権啓発センター、消費生活センターが置かれています。これらセンターの活動を、learning、liberty、lifeで表そうとする気持ちは理解できます。しかし、これらの単語の頭文字「l」と「yell」をかけるのはそもそも無理です。しかもアルファベット表記の標識にまたもや「L-PIA」としては、何を意味するのかまったくわかりません。

施設名を英語表記にするなら、「YELL-PIA KURUME」とすべきでしょう。

ところで、ユートピアは、「u+topia」で「どこにもない所」が原義で理想郷を意味します。この単語から造語を作るとしたら「エールトピア」、あるいは、「えーるトピア」とすべきでしょう。

日本語として定着している「エール」をわざわざ「えーる」とひらがなに改め、英語由来の単語を混ぜ合わせ、外国語風の口当たりのいい固有名前を作りだしているため、訳のわからない標識となってしまっています。

施設には美しい日本語の固有名詞をつけてほしかったし、外国語表記が必要なら一見して理解できるものにすべきです。

前回、「 ちょっと気になった看板類(111)」

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ちょっと気になった看板類(111)

西鉄電車のドアに貼ってあった2枚のポスターです。別々のドアに貼ってありましたが、2枚で一対のようです。並べれば、「絶対インプラント」VS「絶対入れ歯」と二人のタレントが対決する構図です。インプラント派のタレントの上には、「ザ・インプラント」の文字が大きく書かれています。広告主は、「ザ・インプラントクリニック福岡」です。

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インプラントは 人工歯根の意味で、もとは英語の implant です。日本語の名詞にわざわざ「ザ」を付ける表現を見かけます。久留米商工会議所は、「The プレミアム商品券」を発行していました。久留米市の総合施設の中には「ザ・グランドホール」と銘打った会場もあります。いずれも不自然な感じを与えます。


日本語に「ザ」を付ける必然性はまったくありません。英語の「the implant」を意識しているとすれば、「ジ・インプラント」にすべきでしょう。「ジ・エンド」のように。


前回、「ちょっと気になった看板類(110)」

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ちょっと気になった看板類(110)

本シリーズの"97回で、「ジョイント」というスーパーマーケットの袋に、「foods market joint fresh foodds」と記載されているのに首を傾げたことがあります。写真左

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先日、このスーパーマーケットで買い物をして袋を見ると、「foods market joint fresh foods」となっています。写真右。「foodds」が「foods」に変更されています。やはり、「おかしいよ」という客がいたため訂正したのでしょうか。

英語のつづりが間違っていたからといって、袋を廃棄するほどのミスではありません。誰でもやらかしそうなミスではあります。

前回、「ちょっと気になった看板類(109)」;

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ちょっと気になった看板類(109)

西鉄久留米駅の構内に喫茶店があります。コーヒーが安く、クッキーもおいしいのでよく入ります。店の名前は「Cafete カフェティ」です(「te」の「e」の上にアクサンテギュが付けられています)。

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フランス語でお茶は「the」(「e」の上にアクサンテギュが付けられます。発音は「テ」です)。店名のアルファベット表示の後から二番目に「h」を挿入すれば正しい綴りになります。英語では「cafe」と「cafe」(「e」の上にアクサンテギュが付けられます)の両方が使われますフランス語では後者のみです。

「Cafe」は英語だと判断できます。そうするとアルファベット店名の後は「tea」とするのがふつうです。そうすると日本語表記の「カフェティ」とうまく対応します。

最近はコミュニティ、シティと長音にしないことが多いのですが、は「ティー」、「ティ」の両方があります。

いろいろ書きましたが、なんとなく落ち着かない表記です。「固有名詞だからどうにでも表記できる」と反駁されたら何とも言えませんが…。

前回、「ちょっと気になった看板類(108)」

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ちょと気になった看板類(108)

久留米市や福岡市のバスはほとんどが西鉄バスです。たぶん福岡県の他の都市も同様でしょう。

バス停に掲げてある時刻表に目がいきました。「平日 Weekdays」、「土曜 Saturdays」(「日曜 Sundays」は写真に写っていません)と英語は複数形になっています。「平日、土曜、日曜はどの日も表のとおりの時刻でバスは運行します」の意味ですから、every Weekday、every Saturday、every Sundayとなるはずです。ここではそれぞれ  every を省略していて集合的な意味はないので複数にする必要はないでしょう。

 

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ちょっと気になった看板類(106)

我が家では、「シャボン玉浴用」という石けんを使っています。刺激が少ないうえに、減りがすくなくとても経済的でもあります。

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気になったのは石けんの品質ではなく、石けんに付けられた名前です。「シャボン玉浴用」と表示されているので、石けんの商品名は、「シャボン玉」というのでしょう。

商品にはいろいろな種類があります。特定の商品を際立てさせるために名前を付けます。例えば、米の「あきたこまち」、いちごの「とよみつひめ」、いちごの「あまおう」などです。

石けんに「シャボン玉」と名前を付けてもおかしくはないのですが……。

もともと「シャボン」は、ポルトガル語・スペインご由来の石けんという意味です。「シャボン玉」は、「石けんを水に溶かし、その水滴を細い管の一方の口につけ、これを他方の口から吹いて生じさせる気泡」(「広辞苑」)です。

何かしっくりこないのは、「シャボン」と「石けん」の意味が近すぎるからではないでしょうか。

製造販売しているのは、「シャボン玉石けん株式会社」です。名前からはシャボン玉を作るための石けんを製造する会社とも考えることができます。「シャボン」を石けんに置き換えてみると、「石けん玉石けん株式会社」となりますし、石けんをシャボンの置き換えてみると、「シャボン玉シャボン株式会社」となります。いずれも不自然です。

「別におかしくはないよ」という意見もありそうです。それは、「シャボン玉」という単語がすでに「シャボン+玉」という複合語ではなく単一の単語として意識されているからではないでしょうか。

うまく説明できませんが、何か気になる表現です。

「前回」、「ちょっと気になった看板類(105)」

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ちょっと気になった看板類(105)

久留米市の大通りを歩いていたら下の看板が目に入りました。

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カーシェア ココにあります!」と書かれています。何かおかしいと私のアンテナが反応しました。

「カーシェア」とも言われるようになっていますが、本来は、「カーシェアリング」です。元の英語は、「car sharing」。

『広辞苑』にも『デジタル大辞泉』にも「カーシェア」はなく、「カーシェアリング」のみが記載されています。「自動車を複数の個人会員や会社で共有し、互いに利用する仕組み。欧米で普及、2002年日本でも事業化が始まる」(『デジタル大辞泉』)。

「カーシェアリング 会員募集!」、「カーシェアリング 利用できます!」ならすんなり理解できます。

「カーシェア ココにあります!」と呼びかけられると、「ベッドメイキング あります」、「ウォーキング あります!」と同様どうも落ちつきません。

前回、「ちょっと気になった看板類(104)」

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ちょっと気になった看板類(104)

昼食を摂りに入った食堂のテーブルの上にノンアルコール飲料の説明書が置いてありました。キリンが作ったものです。「ノンアルコール飲料ユーザーの4人に1人が不満を感じている」と書かれています。

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2018年7月21日撮影

気になったのは、「ノンアルコール飲料を飲む人のことをユーザーと言うのか」という点です。

手元の『広辞苑』を引いてみました。「ユーザー」の説明として、「使用者。利用者。自動車・機器などを買って使う人にいう」とあります。『大辞泉』も「利用者、使用者」です。私もそういう意味で理解していました。

念のため英語の辞書も参照しました。『ジーニアス英和辞典』の「user」の項を見ると、普通の意味の他に「麻薬常用者」という意味も掲載されています。キリンの説明書は、「ノンアルコール飲料常用者」という意味で使っているのでしょうか。

マーケッティングの分野ではユーザーを消費者の意味に使っているのかもしれませんが、ノンアルコール飲料の愛飲者をユーザーという表現には違和感を感じます。

「ノンアル」とか「コミセン」とか、安易なカタカナ語の短縮形は止めるべきだと思います。

前回、「ちょっと気になった看板類(104)」

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ちょっと気になった看板類(104)

大きな電気店の入口に写真撮影機が置いてありました。履歴書用、パスポート用の写真を自分で撮影できる装置です。目を惹いたのはキャッチコピーです。

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「肌色の明るさが選べる肌美人スーパー 美肌効果+美白 or 日焼け効果」、「健康的な肌色~透明感のある肌色まで」、「日焼け◄ 標準 ►  美白1 ►  美白2」と書かれています。

写真は、絵と違って実物をありのままに伝えるものとされています。この常識をもったままで、「日焼け」効果を施した写真を見せられたら、写真の人物は優雅なバカンスを楽しんできたのかと思わされます。「美白2」効果を施された写真から、色白さんだと判断させられそうです。

「色白は七難隠す」と言われますが、このキャッチコピーを見てしまった後には、人物写真は実物を見るまで信用できないことになります。まあ、見合い写真だけで判断してはいけないことは誰でも知っていることですが、ここまであからさまに書かれると、ちょっと笑ってしまいます。

昔から美しく撮ってくれる写真家はもてはやされてきました。写真家は、ディジタル処理を施すでしょうが、キャッチコピーのようなあからさまテクニックは口にしないでしょう。

映像処理技術の発達が写真そのものの真価を貶めていると言えないでしょうか。

前回、「ちょっと気になった看板類(103)」

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